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短歌鑑賞 第1回 「手紙には愛あふれたり…」

カタイことばかり書いていても面白くないので、あたらしいことをはじめてみました。

短歌鑑賞と称して自分の好きな歌・気になる歌をぼちぼち見ていきます。
今回は記念すべき第一回。
俵万智さんの歌です。


手紙には愛あふれたりその愛は消印の日のそのときの愛



愛の囁きも別れの言葉もメールで済ませられてしまう現代ですが、つい最近まではそんなことありえなかったんだなあと思い知らされる歌です。


深夜のハイな気分で手紙を書いて、ポストに投函。
その後一週間くらいは手紙に書いた言葉の恥ずかしさに激しく後悔。
でもしばらくして返事が届いたら、そんな気持ちが吹っ飛ぶくらいに大興奮。
だけどよくよく考えてみればここに書いてあるあの人の気持ちは手紙を出した時のもの。
もしかしたら、今はもう変わってしまっているのかも…?

手紙の恋にはこんな緊張感があります。
ただ、掲出歌の場合はおそらく別れた後、或いはケンカか何かした後でしょうか。
たった今別れ話をしてきた帰り、家に着いてみたら彼から手紙が来ている。
そこにあふれる愛の言葉は、別れなんて考えてもいない消印の日の彼の言葉。
作者はどんな気持ちでその言葉を読んでいるんでしょうね?


ケータイ世代の僕ですが、似たような経験はあります。
「年賀状」です。
普段は手紙なんて書かないけれど年賀状だけは出したりしますよね。

何年か前、当時付き合っていた恋人と年末に別れたことがありました。
ところが、新年になってその人からの年賀状が届いたのです。
「今年もよろしく!」って書いてあるのが妙に悲しかったのですが、よく考えてみるとこの年賀状、いつ出したんでしょう?
年賀状ってちょっと早めに出したりしますよね。
この「よろしく」は別れた後の言葉なのか、別れる前の言葉なのか……。
けっこうきわどい時期だったので結局どちらなのかわかりませんでした。

「聞けばいいじゃん!」なんて野暮なことを言う人もおりましょうが、むしろ、聞けないことが恋なんだと思います。
手紙がどうあろうとも別れた事実に変わりはないですし、どうでもいいといえばどうでもいいことなのですが、当時は悶々と考えこんでしまったのを覚えています。


でも、そうやって手紙の時間差に苦しむようなスローな付き合いもいいなぁと思います。

今だから言えることかもしれませんけどね。
  1. 2010-03-19 Fri 15:40|
  2. 詩歌鑑賞

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